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CRMを2倍効かせるマーケティング講座

第4回 SFAはなぜ定着しない? SFAの導入目的 管理者のホンネと経営者のゴカイ

これまでの3回にわたってお送りした「CRMを2 倍効かせるマーケティング講座」は、どちら かというとBtoC領域のCRM戦略に向けた話となっていましたが、今回はどちらかというと BtoB領域でのCRM 戦略についてお伝えします。

SFAの導入目的 管理者のホンネと経営者のゴカイ

管理者イメージ

BtoB領域のCRMシステムといえば、「SFA」といわれるくらい、SFAは一般に広く認知されています。近年、SaaS型で安価で利用できるものが普及したこともあり、これまでは導入されなかったような中小企業などでも導入の裾野が広がっています。 当社でも営業の商談管理・進捗管理にはSFAを利用していますが、今回はそのSFAの利用にまつわるお話をさせていただきます。

一般にSFAと呼ばれるシステムは機能や価格によりまちまちですが、おおむね営業が日報をWeb上から入力すると、会社・担当者情報が入ったデータベースと連動し、営業ごと、会社ごとに情報が格納されます。
管理者は営業ごと、顧客ごとの商談進捗を確認できるほか、全体の商談進行や売上管理などを『見える化』させることができるものが基本です。あとは機能やオプションにより請求やサポートなどの情報についても集約することができる機能がついているものが主流になっています。

こういったSFAの機能は商談進捗や顧客情報を正しく把握し、営業プロセスを管理し、標準化・最適化することに目的があり、どちらかというと管理者側の都合を優先して設計されている機能が主体です。
いわば管理者側で、「営業はほっておいたらサボる」「会社の顧客を自分のモノだと思っている」という性悪説的な考え方のもと、「だから我々がきっちり管理しないと」という本音から作られ、導入されているものです。

そのため営業側で管理されることへの反発ではなくても、日報を入れないメンバーがいる、入力方法が統一されてない、名寄せがうまくいかないなどの理由から『営業プロセスの見える化』が進まなければ、管理者は「SFAにきちんと入力しろ」と命令するしかありません。現場は、難解なSFAの入力ルールに振り回され、顧客接点が減ったり時間拘束が増えたりという本末転倒になることもあります。

SFA導入の成功例以上に失敗例が多いのは顧客や営業のための「現場都合」ではなく、「管理者都合」の色合いが強いシステムだからです。(もちろん、SFAの運用設計を現場都合に偏った設計にする場合はうまく運用できるケースもたくさんあります。)ところが、SFAの導入を決めた経営者の方では、実はまったく別のことをSFAに期待していることが往々にしてあります。
実のところ、経営者が本当に望んでいるのは、「営業マンの行動が『見える化』されること」ではありません。多少営業の行動がわからなくても「今以上に売上が上がる」ことだったりします。彼らにとっては『プロセスの最適化』も『見える化』も売上アップのための手段ではあっても目的ではないのです。
ひょっとするとあなたの会社でも営業部長からの報告に、社長がこんな質問をしているかも知れません。
「SFAを導入して、見込みの売上が予測できるようになった。だが売上はいつになったら上がるんだ?」

できる営業マン、できない営業マン プロセスの標準化で埋められる?

毎週、毎月きちんと数字の報告はするけど全然ダメな営業マンと、何をしてるかわからないけどきちんと目標以上の実績を残している営業マン。 どちらが会社に貢献しているといえるでしょうか。
管理者からすると前者は扱いやすく、後者は時にやっかいな存在となりかねませんが、経営的観点で見るならば、後者であることは言うまでもありません。もちろん、両者の良い面を足したような「報告もできて売上も高い営業マン」を大量生産できることが、管理者・経営者の双方の望みであることは言うまでもありません。
そのため、管理者側の発想としてはできる営業マンの行動プロセスを可視化させ、できない営業をできる営業に育てるべくプロセスを標準化させようとしていますが、日報のような形式的な報告に反発する営業マンはどの企業でも少なからず存在します。
仮に入力を徹底できたとしても、できる営業のポイントとなる行動は、日報などの定量的な情報に残されないことが多く、商談上のちょっとした一言や顧客のしぐさなどを見逃さない観察力・着眼点だったりします。
一方、できない営業マンはなぜ自分ができないのか理解できていない場合が多く、日々日報を入力していたとしても、そこから自分の問題点を発見できない場合があります。
結果、SFAに入力される情報を見て商談のプロセスを管理することはできても、「売上の高い営業マン」を大量生産することは(できないとは言いませんが)、かなり難しい問題です。

売上を高めるための仕組み作りには

これまでお伝えしたように、SFAは管理を簡単にしてコストを削減したり、商談プロセスを標準化することに主眼をおかれたシステムであり、直接売上に貢献するシステムではないのです。
では「売上を高める」仕組みを作るにはどうしたらよいのでしょうか。そのためには営業以外も含めた業務のプロセスを分解して、プロセスごとのボトルネックとなっている箇所を解消する必要があります。
おそらくどのプロセスにも一定の問題があり、解消すればそれなりの効果を生みだすのですが、より解消しやすいものや上流のプロセスほど先に取り掛かる必要があります。
そう考えたとき、あなたの会社では『商談プロセスの標準化』は果たして解消しやすいボトルネックと言えるでしょうか。

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