CRMを2倍効かせるマーケティング講座 第2回
One to One マーケティングの先にあるもの
前回は、CRMの導入時には「優良顧客は誰なのか」を特定し、きちんと定義付けを行うことが必要であるとご案内しました。今回はBtoCのCRMを行う際によく用いられるRFM分析について、eCRMでRFM分析を使うことで陥る落とし穴と、顧客分析を生かしたコミュニケーションについてお伝えします。
一般顧客を切り捨てる、その費用対効果は?
購買情報と関連づけられている顧客データに対してRFM分析を行うと「優良顧客」とそれ以外の「一般顧客」に区分する事ができます。RFM分析の考え方をそのまま当てはめると、「優良顧客」だけに特別なメールを送って、それ以外の「一般顧客」には送らない、もしくは簡単な案内メールを送るだけになりますが、果たしてこれで高い効果を生むことはできるでしょうか。
そもそもRFM分析は、DMを送るコストを削減するため「優良顧客」に優先的に発送し、見込み度合いの薄い「一般顧客」は切り捨てるために作られた分析手法です。
1通あたりのコストがそれなりにかかるDMとは違って、Eメールでは100通送っても1万通送っても、コストとしてはそれほど変わりません。eCRMの世界で「優良顧客」にだけ特別なEメールを送って、それ以外の「一般顧客」を切り捨てる事は、その「一般顧客」が振り向いてくれるわずかな可能性を切り捨てることになってしまい、結果として売上拡大につながるケースは少ないのではないでしょうか。
では、RFM分析を利用してより効果の高いマーケティングを行うにはどのようにすればよいのでしょうか。
ひとつのアイデアとしては顧客のランク・セグメントに応じたメール文面を作成し、配信することです。例えば、RFM分析のスコア表で、Recency(最新購入日)が低く、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)が高い顧客はスコアが「1・5・5」となります。つまり「過去は優良顧客だったが、現在はさっぱり購入していない顧客」となりますので、考えられる仮説としては競合他社に移ってしまったか、購入する必要がなくなったかのいずれかになります。
そこで、この層にターゲットを絞って、再び顧客として戻って来てもらえるように、「過去の優良顧客に向けた特別プランを案内するメール」を送るなどすれば、画一的なメールを送るより高い効果が見込める可能性があります。
One to One コミュニケーションを実現するには
ただ、こういった顧客セグメントごとにOne to Oneでアプローチをする手法のデメリットとしては手間がかかりすぎることです。
しかし、当社のSynergy!を含めCRMのシステムであればこれらをサポートする機能はありますので、オペレーション自体は簡略化させることはできます。
ただ、肝心の顧客ステージごとのシナリオやメール文面などは、全てマーケティング担当者が頭をひねることになりますので、そういった場合、コストに見合った成果を得るのであれば、かなり大量の顧客データが必要になります。
マーケティングの成功は、まずは顧客の声を聞くことから
すぐ取り組めるアプローチとしては現在の「優良顧客」つまりRFM分析のR・F・M のすべてにおいて高いカテゴリに属する顧客層に限定し、アンケートをとることです。前回のコラムでは、「今の優良顧客はなぜ当社の製品を気に入っているのか」「どのようなアプローチであれば一般顧客は優良顧客になるか」はRFM分析やABC 分析では導き出すことはできないことはお伝えしましたが、それをアンケートで直接顧客に聞いてしまうことでマーケティングプランの「気づき」を得ることができます。
貴社に対して十分なロイヤリティが形成されているはずの「優良顧客」だけにターゲットを絞ってアンケートを実施するので、簡単なアンケートであれば無償で応じてくれるでしょう。また、顧客に自由記入を求めるような負荷の高いアンケートであってもポイントやプレゼントなどの動機づけで快く応じていただけるはずです。
これらのプロセスを良いサイクルで回すことができれば、より多くのロイヤルカスタマーを獲得できるでしょう。
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