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CRMコラム

第2回
顧客獲得を目的とした広告宣伝の限界

 日本のマーケティングシーンにおいて、戦後以来一貫した2つの前提条件が存在した。ひとつは、経済は右肩上がりであること。もうひとつは、人口は増加し続けるということ。この2つの前提条件は2005年を持って覆ることになりそうである。まず、経済成長の神話は90年代のバブル崩壊によって崩れ去った。現在は好景気感のない好景気である。社会全体が好景気を享受できる時代ではなく、シビアな競争の上で、その勝者が好景気の恩恵を享受するという時代になっている。今後は一貫した右肩上がりの経済成長は望めず、局地的な好景気が各所で同時発生的に起こるという社会になろうとしている。
  また、人口の増加は2004年を持って減少に転じるとの調査結果が発表されている。

 この2つの前提条件を基に、日本の企業は焼き畑農業的なマーケティングを実施してきた。しかし、従来まで行われてきた顧客獲得を目的とした不特定多数に対するマスマーケティングは、その効力を失おうとしている。経済成長が望めない中、人口の減少により顧客一人当たりの獲得単価は今後加速度的に上昇してゆくことが考えられる。つまり、マスマーケティングでは売れない時代が到来しているのである。

 マスマーケティングによる顧客獲得が以前にもまして難しさを増す中で、企業はどうして行けばよいのだろうか。答えは既存顧客の活性化(リテンションマーケティング)に集約される。つまり、いかに既存顧客との関係を強化し、自社サービス、製品の利用を促進して行くかにかかっている。企業は今後、ブランド構築、認知度向上のための広告宣伝に加え、一度自社の顧客になったお客様に対して継続的かつ適切なアプローチを行い、自社のサービスを利用し続けてくれるよう働きかけていかなければならないのである。

 以前より、広告宣伝については、広告代理店という強い味方があるわけだが、こと、既存顧客の維持、活性化についてはその理論、手法などを専門的に取り扱う事業体は、一部コンサルティング企業に限られる。しかしながらそのコンサルティング企業であっても、今までの経験値という意味では十分なものではないことが多い。下手をすると、CRM的な活動については、企業は自社で孤独に試行錯誤しながら経験値をつんでいかなければならないという状況である。

 では、その試行錯誤を最小限にとどめるためには、どうすればよいのだろうか?リテンションマーケティングにおける信頼できるパートナー企業と組むことである。企業は業界知識などを出し、パートナーは業界にとらわれない成功事例等を持ち寄る。そこに新しい手法が生まれ、革新的なマーケティング成果をもたらすことも少なくない。

 是非、すばらしいパートナーを見つけ、効果あるマーケティング、販売促進を行っていただきたいと思う。

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